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未完成のサービス提供

筆者は以前、UNIQLOが提供しているUTme!という、オーダーメイドのTシャツ作成サービスを利用し、母親へTシャツのプレゼントをしたことがあります。これは、無地Tシャツを購入し、その後にスマホのアプリで自分好みの画像や文字をレイアウトすることでオリジナルのTシャツが作れるというサービスでした。全てスマホで完結し、おかげさまで、孫の写真をふんだんに使い、喜んでもらえました。

また、NIKEではナイキIDという、エアマックスなどの人気シューズを、かなり細かい所まで自分好みの素材、カラーを選べるサービスがあり、そちらでも自作で満足のいくエアマックスを作れました。

最近では、「９０％の未完成住宅」というものもあり、１００％のうち９０％は企業側が提供し、残りの１０％（最終的な住み心地や見た目、印象）は、消費者が決める、というサービスもあります。

よくある注文住宅とは異なり、費用も削減でき、また一からデザインを考える時間も大幅に削減できるサービスとして、注目を集めています。

 

消費者ニーズのフィードバック

消費者のニーズをいかに忠実に、そしてどれだけ迅速に提供できるか、これはビジネスにおける大原則であります。インターネット上のプラットフォームを作ることで、前述のUNIQLOやNIKEは応えました。

 

さて、サブスクリプションサービスでは（わかりやすく動画配信サービスで話をすると）、視聴傾向や回数などのデータがすぐに企業側へフィードバックされます。

サブスクでは一定期間が見放題なので、例えば試しに視聴した人がその後にどう行動したか、の情報も集められます。それらの情報は膨大かつ迅速であるので、より消費者のニーズを深く、早く知りえます。

加えて、定期・定額サービスであるので企業側も収入を試算しやすく、無駄のない予算投下により、結果としてより精度の高いサービスを消費者に提供できます。

「永遠のβ版（未完成品）」といわれるサブスクは、常にその質をアップデートし続けられることが一番のメリットであると考えられます。